年々、小児の花粉症が増えています。この20年間で、10~19歳では約2.5倍、5~9歳では約4倍に増えています。成人でも約50%、2人に1人が花粉症に苦しめられています。私もその一人です。
風邪との違い
小児の花粉症は、風邪との区別が難しい場合があります。一般的に、花粉症は「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」「目のかゆみ」が2週間以上続き、家族にアレルギー疾患(花粉症・気管支喘息・アトピー性皮膚炎)がいる場合に強く疑います。鼻水は透明でサラッとしていることが多いです(風邪の場合、色がついて粘っています)。小児は、元々鼻の通りが狭いため鼻づまりがひどく出やすく、呼吸しづらくなります。
薬物療法が効果的
花粉症には薬物療法が有効です。抗ヒスタミン薬が一般的に使われますが「眠気が強く脳に良くないのでは」といった心配の声も聞かれます。一昔前の抗ヒスタミン薬(第一世代)はそういう面もありましたが、最近は第二世代が主流となっており、眠気も少なく効果もあります。薬を使わず花粉症で苦しむ方が、日中の活動や学習においてデメリットが多いと考えます。
漢方・点眼薬・点鼻薬も有効です。点鼻薬はステロイドが使用されますが、内服とは違い、少量のステロイドが鼻粘膜に効くだけなので、全身への悪影響はありません。市販の点鼻薬のうち、血管収縮剤が使用されているものは長期・頻回使用すると逆効果で薬剤性鼻閉を起こす危険性があるため、医療機関で処方してもらってください。また舌下免疫療法という、花粉症を根本から治す治療法もありますので、ご興味のある方はネット検索してみてください。
2024年4月号機関紙いんぐ
みえ医療福祉生活協同組合 いくわ診療所
所長 田中啓太 先生
