
病院でも、診療所でも、地域の訪問の場でも患者さんやご家族にもっとも近いところで、日々悩み、寄り添い、決断を重ねているのが看護の現場です。この企画では、そんな看護の現場を支えるキーパーソン、「看護師長」たちにリレー形式で登場していただきます。それぞれの看護師が大切にしている“まなざし”とは?看護とどう向き合い、どんな想いで仲間を支え、医療に向き合っているのか。今回は、伊勢地域・ときわまちかどクリニックの元看護師長で今は嘱託として勤務されている、にしのさんです。
ときわまちかどクリニック 元看護師長 にしのさん
私は6人家族の賑やかな家庭で育ちました。近所の方もよく集まる場所でした。母は誰にでも優しく、父は冗談が好きでよく笑ったものです。看護の道を続けてこられたのも、家族のおかげだと感謝しています。
患者さんから学ぶ
新人時代は病棟勤務で、先輩から「患者さんがすべてを教えてくださる」と教わり、今でもその言葉を思い出しては初心を忘れないよう心がけています。印象に残っているのは、脳梗塞で麻痺が残った患者さんの退院支援です。一緒に自宅を訪問し、生活環境を確認しながら、「その方に本当に必要なことは何か」を考える大切さを学びました。この経験は、今の訪問診療や地域包括活動にも生かされています。
様々なコトに目を向けて
その後36歳で、伊勢民主診療所(現・ときわまちかどクリニック)に勤務しました。診察室で先生と患者さんが談笑される光景は、今も昔も変わらない当院らしい風景です。私たち看護師は病気だけでなく、その方の暮らしやご家族にも目を向けています。「なぜ血圧が高くなったのだろう」「何か心配事があるのでは」いつもと違う方が付き添われているのは何か理由があるのでは」と小さな変化も見逃さないよう心がけ、医師や介護スタッフと情報を共有しながら支援につなげています。一人ひとりのお話に耳を傾け、安心して帰っていただけるよう努めています。
今年3月31日に定年退職を迎えましたが、現在は嘱託職員として勤務をしています。また、4月からは岩尾主任(1月号で紹介予定 写真・左)へ管理職の役割を引き継ぎました。気さくで思いやりがあり、何でも相談しやすい看護師です。これからも地域の皆さまに安心して通っていただけるクリニックを目指し、職員一同努めてまいります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
2026年9月号みんなのえがお
いくわ診療所 編集委員会


