ヒートショックとは、冬場に起こりやすい問題で、寒暖差による急激な血圧変動により身体に負担をかけ、最悪の場合には命に関わる事故が起きる現象です。高齢者や持病がある方は特に注意が必要です。
急激な血圧変動
寒い環境に長くいると、手足などの末端は冷たくなり血圧も上昇しがちです。その後、急に暖かい場所に移動すると、血管が急速に広がり今度は血圧が急激に下がることがあります。この急激な変化が心臓や脳に負担をかけ、最悪の場合、心筋梗塞や脳卒中などの重篤な症状を引き起こすことがあります。特に気をつけなければならないのは、お風呂やトイレなど温度差が大きい場所です。入浴の際、温か
いお湯に浸かることで血圧が低下し、立ち上がった時に目眩や失神を引き起こすこともあります。
予防策
ヒートショックを予防するためには、次のような対策が有効です。
①温度差を少なくする
入浴前に浴室暖房や暖房器具を用いて、脱衣場や浴室を暖めておくとよいでしょう。
②お湯の温度は38~40℃に
熱すぎるお湯は避けてゆっくりと体を温めることが大切です。
③入浴時に急激な動きを避ける
浴槽を出る際など、急に立ち上がらずにゆっくり動くようにしましょう。違和感を感じた時は座るか、何かにつかまるようにしましょう。
④浴槽に長時間浸からない
長時間の入浴を避け温まりすぎないように心がけましょう。
⑤入浴前後にしっかり水分補給を
コップ1杯分は飲むようにしましょう。
*ヒートショックは予防が可能な事故です。温度差を減らし、ゆっくりとした動きで、体に負担をかけずに過ごすことが大切です。
2025年2月号いんぐ
いくわ診療所 所長 田中啓太
